毎年4月、SIRACAではシラカバ樹液を自分たちで採取しています。
その際、スノーモービルやソリを使って採取した樹液を運んできます。
となると必要なのは雪。
雪がないと樹液を運ぶのが大変になる…のです。
自分の背丈ほどある笹をかき分け、手で運ぶのはキツい…。
なので、できれば雪のある時に作業をしたいのです。
しかし、笹がなければそんなに辛くなくない？？？
自分の背丈ほどある笹をかき分けながら歩くのが辛いわけだし、樹液が溜まったタンクをすぐ近くまでトラックで回収できれば楽じゃない？？？
はい、これも笹を刈る理由の一つです。
笹を刈って、くまなく作業道を作設すればトラックで樹液を回収することができる！
想像するだけで心躍る！
しかし、、、
笹を刈る最大の理由は、後世の樹木などを育たせるため
シラカバの木の寿命は70年ほどと言われているが、枯れたり切ってしまったりしているうちにどんどん個体が減っていくわけです。
だからこそ、私たちはシラカバの利用を考えた時に最初に樹液に目をつけたわけです。
1本のシラカバの木が役目を終えた時に伐採して木材として活躍してもらう。
それまでは樹液で恩恵をいただこうと！
だが、生物である以上いつかは寿命がきます。
もしかしたら20年ほどでくるかもしれないし、70年、時には100年ほど頑張ってくれるシラカバがあるかもしれない。
けれど必ず寿命は来ます。
その時、周りに次世代の樹木が育っていればなんてことはないが、何の木も育っていなければそこは寂しい森になってしまいます。
なので私たち森に関わる者は新しい樹木が育つ環境を整えておかなければいけないと思います。
この、新しい樹木が育つことを阻害するのが笹！
なんせ笹は生命力、繁殖力が強い！
山の手入れをしなければ辺り一面、笹だらけです。
放っておけば、あっという間に人の背丈ほどになってしまう。
せっかくシラカバや他の木の種が落ちて発芽しても、周りに背の高い笹が太陽の光を奪ってしまっては育ちません。
植物が育つためには光が必要ですから！
なので私たちは笹を刈ります。
育てたいのは笹ではなく樹木なので、発芽した樹木の苗が元気に育ってほしい！
こんな思いで笹を刈っています。
笹がなくなるとこれまでは笹とられていた光が地面にまで届き、新しい樹木が育ちやすくなります。
（もちろん育つまでには数年かかりますよ！）
どんどん次世代の樹木が育ってほしい！
そして笹を刈ると良いところは、他にもあります！
見通しが良くなるので、ヒグマに遭遇する確率が減らせます。
笹があれば、笹に身を潜めているヒグマにいつ遭遇するかわかりません。
現に、笹がちょっと揺れたりしたらドキッとしながら作業をしていることもあります。
笹がなくなり、見通しが良くなればそんなことはありませんね。
お互い見つけやすくなりますから。
そしてもう一つ、今まではそこにあることを知らなかった山菜を見つけることができました！
新たなものを発見すると楽しいですよねー！
こうして山菜ハンターはハマっていくのでしょう！
ということ私たちSIRACAが笹を刈る理由は何か？というお話でした！
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