いやー昨日の試合はドキドキした。
相手チームの先発ピッチャーが投球練習を開始した頃、ベンチからキャッチャーにかけられた声は、
「ピッチャー2年生だから上級生が声かけて引っ張っていけよー!」
って、マジか2年生か!
うちの子も2年生だけどピッチャーどころじゃないわってスゲーなって思っていました。
ボールと体型とを見た感じ、そんなに小さいとは思わなかったのが本音。
きっと初登板だったんだろうけど、やっぱり緊張していたんだろうね。
正直かわいそうだった。
きっと孤独だっただろうね、何をやっても上手くいかない感じだったもん。
わかるよ、おじさんもピッチャーだった頃は何回もその壁にぶち当たった。
ピッチャーの気持ちを書いたブログもあります
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投手は孤独。どうしてもやらなければいけない時がある。でも乗り越えなければ。
相手チームの選手だったけど、がんばれ〜!って思っちゃったもんね。
おいおい!投げるのかーーーーー!
なんと!
こちらのブルペンではうちの息子が練習をし始めたじゃないですか。
相手ピッチャーが2年生だと知って、コーチがうちの息子に投げさせてみたいと思ってくれたようです。
まさかまさかー!
ピッチング練習なんてやってないのにー!
ストライクが入るどころか、ボールだってヘナチョコなのにー!
色んな心配でソワソワしていたのはきっと本人より父であるボクでしたね、きっと。
ここからはもう、試合のことなんか頭に入ってこないよね。
ボクはマウンドのお作法も教えていないし、もしかしたらコーチが教えてくれていたのかもしれないけど。
やばいやばい、ピッチャーどころじゃないよって思ってました。
そしたら最終回出てきたもんねー!
父は、ドッキドキだよ。
打ち取るどころじゃないのはわかっているけど、1球でもストライクが入るのか?そもそもキャッチャーまで届くのか?
セットポジションとか、ボークとかさ、もう気になり出したらキリがない。
そしたらなんと、2球目でストライクとったよ。
もちろんフォアボールをいっぱい出したし、ヒットも打たれたけど、野手のみんなが助けてくれてなんとか2アウトまで持っていった。
この2アウトはもちろん野手のみんながとってくれたものなので、この時点では3アウトを取ったからといって褒める気なんてサラサラなかったものです。
いっぱいフォアボールを出してチームに迷惑をかけて自分でアウトを取ることがどんなに難しいことかわかったことでしょう。
自分ではアウトを取ることができなくて野手のみんながアウトを取ってくれることがどんなにありがたいことかわかったことでしょう。
野球はピッチャーが動かなくては始まらないスポーツだけど、ピッチャーが偉いわけではない(気持ちは強い方がいいけどね)。
ピッチャーがアウトを取れない時、野手のみんなががんばってアウトを増やしてくれることの方が多い。
そもそも、三振以外のアウトは内野手や外野手がボールを取って投げてアウトにしているので野手の力によるものである。
それよか、ヒットを打たれたり、フォアボールやデッドボールなど無条件に進塁してしまうことでどれだけ野手の人に迷惑をかけていることか。
ピッチャーが投げて、内野手がゴロをさばいてくれたり外野手がフライを取ってくれて、みんなでアウトを積み重ね、この1つ1つの積み重ねが27個になってようやく勝てるもの(9回の場合)。
ピッチャー経験の親としてはこれくらいのことを伝えてからマウンドに上がって欲しかったけど、子どもは親の知らないうちに成長しているものですね。
ボクが教えるよりも、コーチが色んなことを教えてくれていた。
最後の3アウト目は、ピッチャーゴロに打ち取りました。
ちゃんとゴロを捕球し、ファーストに投げてアウトにした。
もうさ、「オーーーーー!」って感じだよね。
褒めてやる気持ちなんて一切なかったのに落ち着いてアウトにしやがった!
テンパっているとね、簡単なピッチャーゴロも捕球できない時があるし、無事に捕ったはいいけどファーストに悪送球するなんてこともしばしばあります。
しかもプロでさえあります。
なのにちゃんとアウトとった。
やりやがったな!
1イニング3失点だし、褒める気は一切なかったのに最後は自分で打ち取ったものだから、帰ってから褒めてやりましたよ。
よくやったなって。
本当によくやった。
チームにいっぱい迷惑をかけてるけど、2年生で今年野球を始めたばかりなのに1つのアウトを取るなんて奇跡です。
でも、マウンドに上がる時はやっぱりチームのみんなに助けられながらピッチャーをやっていることを思いながら投げてもらいたい。
決して1人で勝てると思うなよ。
ピッチャーなんざ野手が助けてくれないと勝てないんだよ。
日頃から仲間に感謝して野球をやってないと大事なときに助けてくれないんだよ。
あいつのためになんとかしてやりたいと思ってもらえるピッチャーにならないと!
自分が通った道だからわかるけど、ピッチャーはいばらの道です。
息子が歩むには親としては心配がたくさんあるけど、歩き始めたのなら強く歩んでほしい。
そしてピッチャー以外を守る時には、ピッチャーを助けてやれる野手になってほしい。
そうやってチームワークを育んでいくものです。
がんばれ息子!