野球をやる上で、どういった時が1番楽しいのか?ときかれれば、やはりチーム一丸となって勝利したときだと思う。
ピッチャーが頑張って打ち取った打球を野手のみんながこれまた頑張って最少失点で27個のアウトをとり、相手の得点よりも多く点をもぎ取って勝利したときは格別の楽しさがあります。
とりわけ、ボクの育った環境もあるけど、やっぱり1−0の美学があります。
無失点で27個のアウトをとり、ようやくもぎとった1点を守りきる野球。この1−0は長い間の苦労、努力の結果だと思っています。
ただ、これは高校野球や大人になってからの成熟した野球でのことだというのがボクの意見。
少年野球は育成と勝利の両立
まだ指導者にとって間もないボクだけど、ボクなりに指導者としての想いがあります。
それは、勝利にこだわらないこと。
ちょっと前段とは矛盾するかもしれないが、長い野球人生の始まりである小学生のうちに完全燃焼してほしくないということ。
野球をやる上で楽しいことは勝利に違いないが、選手の野球人生をないがしろにしてまで勝利にこだわろうとは思わない。
まだ体ができきっていない小学生は試合になるとやっぱり無理をするもの。
この無理な投球が、のちに響いてくるものです。
是非とも大きい選手に育って欲しい!
野球をやっている以上、いつだって目の前の試合は勝ちたいものです。
しかし、それを止めてやれるのもまた指導者の役目であり義務でもあると思う。
もしかしたら、プロや甲子園に行けるほどの選手かもしれないのに、小学生でそれが絶たれてしまったら。
それこそその選手にとって、今、目の前のその1球が、1アウトが、1イニングが命取りになるかもしれない。
そこを我慢させてあげることが、今は悔しい想いをするかもしれないけど、のちの財産になるかもしれない。
今その勝利にこだわるのか、のちに高校で活躍したり、プロに行ったり、どっちがいいか?
ボクは選手に大きく育ってもらいたい
試合でしか経験できないこともたくさんあるけれども、せっかく始めた野球だから、長く、そして太く活躍してもらいたいとボクは思います。
小学生の頃から、毎週土日は練習や試合で明け暮れてるのに勝てなくたって、きっといつか、あのチームでやってよかったと思ってもらえればそれでいい。
ピッチャーでいえば、小手先の緩急をつけて抑えるよりも、どんどん力いっぱいボールを投げ込んでもらいたい。(球数の制限は設けたいところ)
ボクの経験上、大事なところで力いっぱいボールを投げられるかどうかってのはピッチャーのスケールによります。
大事な場面でこそ、自分の持っている力いっぱい気合の入ったボールで抑えてもらいたい。
新任コーチだけど、ボクなりにこういった気持ちで少年野球に取り組んでいます。
キレイごとなのかもしれないけど、実際に野球をやるのは子どもたちであって、指導者ではない。
せめてボクが関わった子どもたちには楽しくプレーしてもらい、そして大いに活躍してくれたら嬉しいな。